share-knowledge’s diary

論文やニュース等で私が面白いと思ったものをアップしていきます。

特許から見たイノベーション企業ランキング

スイスに拠点を置くPatentSightが世界のデジタルイノベーション企業Top100のランキングを発表しました。このランキングは各企業が保有している質の高い特許に着目し作成されています。 このランキングの内訳を見ると、TOP100の中に、米国企業38社、中国企業2…

(読書メモ)中国はなぜ軍拡を続けるのか

阿南東北大大学院教授の著書で、中国共産党と中国社会の関係を丁寧に描いており、非常に読み応えがあります。以下が概要です。 中国共産党は、そもそも格差是正を掲げて成立した政党であり、中国全土の土地、資源、工場、企業、インフラを接収し、計画経済で…

AIMイニシアティブ(THE AIM INITIATIVE)

インテリジェンス機関でもAI活用の動きが活発化しており、2019年1月、AIMイニシアティブが公表されました。ダン・コート情報長官によると、生み出されるデータや集積されるデータ量は爆発的に増加しているにも関わらず、情報を分析するインテリジェンス…

“虫の頭脳”を模した人工知能研究

DARPAは小さな虫の脳と同様に小さく効率的なコンピューティングシステムを構築する方法について研究を始めています。このMicroscale Biomimetic Robust Artificial Intelligence Networks(MicroBRAIN)プログラムは最終的には、より少ないデータで訓練され…

AIの導入方法ーAI Transformation Playbookー

Andrew Ng氏はAI時代にどのようにして企業を率いるかについて“AI Transformation Playbook”にて以下の5つを指摘しています。 ① Execute pilot projects to gain momentum ② Build an in-house AI team ③ Provide broad AI training ④ Develop an AI strateg…

IoBTとは

IoT(Internet of Things)とは私たちの周りにあるあらゆるものがインターネットと結びつき、人を介さずして相互に制御しあうようなシステムであり、IoTの発展によりスマートハウスや自動運転などの新しいエコシステムが創出されつつあります。これと同じロ…

(読書メモ)amazon―世界最先端の戦略がわかる―

成毛眞さんの著書。興味深い点は以下のとおり。 Amazonはマーケットプレイスに3億5千万以上の商品を有しており、外部の企業がこぞってマーケットプレイスを使用している。その理由は、Fulfillment by Amazon(FBA)と呼ばれるサービスであり、どのような企…

中国の防衛企業

世界の防衛企業の売上高に関して、売上高が不透明であることから中国企業を含めたランキングは存在していなかったのですが、IISS(International Institute of Strategic Studies)が中国の防衛企業を含めた売上高を算出し、世界トップ22の防衛企業を明らか…

トゥキディデスの罠(The Thucydides Trap)

トゥキディデスの罠(The Thucydides Trap)はハーバード大学のグラハム・アリソン(Graham Allison)教授の造語であり、新興国家の台頭により、覇権国家との間で戦争が起こりうる可能性を、トゥキディデスという古代ギリシャの歴史家の名前を用いて造ったも…

ディープフェィク(Deepfake)

フェイシャルマッピング(facial mapping)とAIを使い、ある人物が実際には行動していない若しくは発言していないにも関わらず、行動若しくは発言しているかのようなリアルな偽動画を作り出せる技術が出てきています。このような動画をディープフェイクと呼…

The Fast Approaching 5G Revolution: Disruptions and Opportunities

The Fast Approaching 5G Revolution: Disruptions and OpportunitiesというレポートはPotomac Instituteが行った5Gに関するセミナーをまとめた内容になっています。5Gは革新的な技術であり、無人自動車やスマートシティ等の生活にとっても極めて重要な技…

プロジェクト・メイブン(Project Maven)

Googleは、多数の社員の反対があったことから、参画していた国防省のAIパイロットプログラムProject Maven(プロジェクト・メイブン)から撤退することを発表しました。プロジェクト・メイブンは2017年4月に当時のボブ・ワーク国防副長官により、国防省…

エコロボティクス(ecorobotix)

AI技術の発展は、農業の世界にも及んできています。スイスのエコロボティクスが開発した除草ロボットは、農作物と雑草を認識し、雑草のみに除草剤をスプレーすることで、除草剤を従来の20分の1以下にすることができます。また、完全自動システムであり、…

3Dプリンタが安全保障に脅威もたらすリスク

3Dプリンタがもたらす将来的なリスクについてランド研究所の報告書「Four Ways 3D printing May threaten security」において、以下のとおり記述しています。 (1)データのハッキング 3Dプリンタを使えば誰でも簡単にモノづくりができるわけですが、その…

DIUxとは

DIUxとは、米国国防省傘下のDefense Innovation Unit Experimentalのことでして、昨今の技術進歩に対応するため、民間のイノベーション力を国防に活かしていこうとして2016年に設立されました。この背景には、2018年の国防戦略(National Defense S…

世界の軍需企業ランキング

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)より、2016年の軍需企業の売上に関する発表があり、5年連続で減少していた売上額が5年ぶりに上昇に転じ、2015年と比較して1.9%の増加であったとのことです。前年度に比べて増加した国としては、米国、英…

画像認識(Large Scale Visual Recognition Challenge)

ImageNetは画像認識の国際大会(Large Scale Visual Recognition Challenge)を毎年開催しております。2012年の大会において、トロント大学のAlex Krizhevsky率いるチームが前年の記録であるエラー率25%を大幅に更新するエラー率15%を達成しました…

DCGAN

DCGANとはDeep Convolutional Generative Adversarial Networksの頭文字をとったもので、Generator(贋作者)とDiscriminator(鑑定士)の二つのニューラルネットワークを持っています。この二つのニューラルネットワークが戦いあうことにより、本物のような…

畳み込みニューラルネットワーク

畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network)は生物の視覚野から発想を得たものでで、画像内の特徴を抽出して物体の認識を行います。例えば、私たちは犬の特徴、ネコの特徴等を無意識に認識して、犬の画像を見たときに、これが犬である…

ベゾスの“2枚のピザ”ルール

AmazonのCEOのジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)は不要な会議を避けるために“2枚のピザ”ルール(two pizza rule)を持っています。これは会議にはピザを出すというわけではなく、2枚のビザが会議出席者に行き渡らないような人数が出席する会議はやらないという…

無人偵察機「ファイアスカウト」

MQ-8ファイアスカウトとは、ノースロップ・グラマン社製の警戒監視・偵察の任務を行う自律型ヘリコプターです。MQ-8Bという前モデルに比べて、新モデルのMQ-8Cはペイロードと滞空時間が大幅に改善されているようです。主要な特徴は以下のとおりです。 MQ-8…

(読書メモ)トランプの黒幕

共和党保守派についてまとめた良書。興味深いと思った点は以下のとおり。 ○共和党の大統領予備選挙は、民主党に比較的近いリベラルな傾向を持つ党内主流派と、小さな政府の原理原則を貫く保守派の二つの派閥が争って決まることが通例となっている。今回の予…

ニューロンの構造

ニューロンは複数の入力を単一の出力に変換します。各ニューロンには固定された値であるバイアスがあります。また、入力とバイアスにはそれぞれ重み(Weight)があります。この重みの値はそれぞれ異なります。ニューロン内では、入力×重みの合計+バイアス×…

ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークとは人の脳の神経細胞(ニューロン)のネットワークを模倣したものです。人の脳には20億個のニューロンがあると言われており、個々のニューロンは軸索を通じて他のニューロンと情報のやりとり(入力+出力)を行っています。 人のニ…

対外政策分析(Foreign Policy Analysis)と国際関係(International Relations)の違い

ネオリアリストは、最重要アクターは国家であり、国家は自己利益を合理的に計算した上で行動すると考えています。一方で、対外政策分析の研究者にとって、最重要アクターは外交政策立案者であり、外交政策立案者は、国家が置かれた状況を定義づけたうえで、…

予算委員会

予算委員会と次年度の予算を決めるための審査を行う委員会です。予算委員会における総予算の審査は以下のプロセスで進行します。 趣旨説明と補足説明:財務大臣が年度予算の趣旨説明を行います。また、財務副大臣、内閣府副大臣から補足説明を行います。 基…

好きな言葉:コップ半分の水(小渕元総理大臣)

今年も第193回通常国会が始まりましたが、18年前の所信表明演説にて悲観主義から建設的楽観主義を唱えた小渕元総理のコップ半分の水の例えはいつの時代にも通底するものだと思います。以下はその所信演説からの抜粋です。 第百四十五回国会の開会に当た…

Emotional Intelligence(心の知能)

感情を読み取るEmotional Intelligence(心の知能)はスキルやIQの倍ほど重要であり、過去の研究ではEmotional Intelligenceを有するリーダーがいる部署は20%ほど生産性が向上したことが分かっている。 心理学者のダニエル・ゴールマンは、Emotional Inte…

ノースロップ・グラマン社とは

E-2D(アドバンスト・ホークアイ)やRQ-4(グローバルホーク)を開発してきた防衛企業のノースロップ・グラマンですが、元々はノースロップ社とグラマン社という別々の会社でスタートしました。グラマン社を創設したのは、リーロイ・グラマン(Leroy Randle …

強制外交

強制外交(Coercive diplomacy)とは、ある国が他の国に対してある種の行動をやめさせるための政策であり、その実施にあたっては限定的な軍事行動も含まれます。強制外交そのものは伝統的な軍事戦略よりは経済効率的であり、流血もなく、政治的リスクも低いで…