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CNN効果とは

CNN効果(CNN Effect)とは、CNNのような24時間のニュース報道が、政府の対外政策に影響を与えているというものです。

しかしながら、実際にニュース報道が政策に影響を与えるかどうかには議論があります。メディアが政府の政策に影響を与えるというよりも、メディアが政府や政策によって影響されているとするという意見もあります。たとえば、メディアによって報道される内容が政府の公式見解とほぼ同じであること、また、メディアの報道は政治家や官僚の関心事項に沿った形で報道されています。

近年の研究でもニュース報道が政策に影響を与えるか否かについては明確な結論が出ていません。他方、いくつかの研究(Growing, Strobel, Minear)においては、 ”政策がはっきりしていることと”と”メディアの影響”には逆相関関係があるとしています。"There is an inverse relationship between policy clarity and media influence" すなわち、政府の政策や方向性があまり定まっていない状況では、メディアは政策に対して影響を持ちます。その一方で、戦略的価値が明らかになればなるほど政策の方向性が定まり、メディアの影響は低減していきます。

また、Shawの研究においては、ニュース報道の構成が政策に影響を与える上において重要であるとしています。たとえば人道的危機においてメディアは何百名が危機に瀕しているといった客観的な報道ではなく、危機に瀕した現実の人々の映像を使い、感情に訴えかけるような報道により政治家に対して、何かしなければいけないという圧力をかけることができるわけです。

これらの研究をまとめると、政府の方針が定まっていない状況においては、メディアによる感情に訴えかけるような報道は、政府が何もしていないことを批判する圧力になり、政策に影響を与えることになります。これがCNN効果が起きるときです。

 (参考)Pieres Robinson (1999) The CNN effect: can the news media drive foreign policy