AIMイニシアティブ(THE AIM INITIATIVE)
インテリジェンス機関でもAI活用の動きが活発化しており、2019年1月、AIMイニシアティブが公表されました。ダン・コート情報長官によると、生み出されるデータや集積されるデータ量は爆発的に増加しているにも関わらず、情報を分析するインテリジェンスコミュニティー(IC)のスタッフが増加しているわけではない。人工知能、自動化技術、拡張技術を利用することにより、任務遂行能力を強化し、政策決定者への分析された情報を提供する能力を高めることを目的として、AIM(The Augmenting Intelligence using Machines:機械によるインテリジェンスの強化)イニシアティブは策定したとのことです。
特にAIMイニシアティブの策定には以下の3つの理由があったようです。
① AIや機械学習を扱う人材は限られており、新たなインセンティブや雇用モデルを作る必要がある。
② AIや機械学習には大量の高質なデータセットが必要であり、ルールやアルゴリズム、専門知識はすべての関係するミッションエリアに利用可能である必要がある
③ AI導入を急速に強化するため、ICは強固なデジタルの土台を持たなければならない。このため、IC技術への投資を行っていく必要がある。
また、AIMイニシアティブでは、以下の4つの投資目標を定めています。
目的①(即座に実施):分析モデル構築のためのデータ作成、 データのラベリングの標準を構築等
目的②(短期的に実施):ICや産業界からAIや機械学習に精通したスタッフを集めAIMセンターの構築等
目的③(中期的に実施):戦略的なアドバンテージを維持するため、AIソリューションの開発等
目的④(長期的に実施):Sense-Makingに特化した基本研究へ投資
(参考)THE AIM INITIATIVE A STRATEGY FOR AUGMENTING INTELLIGENCE USING MACHINES