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航空優勢2030飛行計画(Air Superiority 2030 Flight Plan)

2016年5月に米空軍が“Air Superiority 2030 Flight Plan”という報告書を発表しました。これは2030年以降の”highly contested environment(非常に競争的な環境)“において航空優勢を担保するために必要な能力を発展させていくことを示したものになります。この報告書の中では航空優勢とは敵からの妨害なく、味方がオペレーションを進めることができるときに達成されるとされています。統合ネットワーク化された空対空、地対空、宇宙、サイバー空間の脅威の台頭により、空軍の航空優勢が脅かされることになることが想定されることから、この新たな脅威に対処する必要があると主張しています。なお、脅威は従来の航空戦力の発展(戦闘機、センサー、搭載兵器等の発展)と予測が難しい新たな脅威(サイバー空間の脅威の発展、極音速兵器、ステルス性の高い巡航ミサイル、精密化した弾道ミサイルシステム)の二つについて言及されています。この脅威に対応するためには、従来のやり方では難しく、実験、試作を通じてより速やかに先進技術を空軍に導入するという戦略的な敏捷性(strategic agility)や取得戦略が求められるとしています。報告書は5つの分野(①Basing and logistics、②Find, Fix, Track and Assess、③Target and Engage、④Command and Control、⑤Non-Materiel Capability Area Development Plan)について議論がされています。

 

(参考) Air Superiority 2030 Flight Plan, ECC Team

www.af.mil/Portals/1/documents/airpower/Air%20Superiority%202030%20Flight%20Plan.pdf